韓国・清州で送油管窃盗未遂の事件が発生 容疑者は8人で犯行グループ逮捕

韓国・清州(チョンジュ)にあるモーテルを丸ごと賃借りし、地下に埋設された送油管までトンネルを掘って油を盗もうとした犯行グループが逮捕されました。送油管までの距離はわずか9メートル程度で、道路に隣接した建物であるとのことです。

大田(テジョン)警察庁強力犯罪捜査隊は窃盗の未遂で終わった容疑者8人を逮捕。このうち50代男性ら4人を拘束、残りの4人は不拘束送検しました。

警察によると、犯行グループは総合責任者Aと資金調達者2人、技術者B、作業員など役割を分担して作業を進めていたとのことで、犯行グループはモーテルを丸ごと賃借りし、寝泊まりしながら約1ヶ月間トンネルを掘り続けました。

犯行グループは2022年5月にBが刑務所から出所した後、犯行謀議を始め、10月から犯行に及んだとされます。Bは大韓送油管公社の元職員で、過去にも送油管窃盗犯罪に加担した経験があり、それが原因で退社しました。

送油管は公社側が24時間管理しているのに加え、直径が45cmにもなるほか、穴をあけてから油を取り出すまでに高度な技術が必要です。そのため、技術者Bがいないと成り立たない犯行だったと予想されます。

送油管窃盗はガソリンスタンドによる売却のため

捜査の結果、送油管から油を取り出した後は、当初忠清北道清州や沃川(オクチョン)などガソリンスタンド2ヶ所を借り、売却する予定だったことがわかりました。しかし、沃川のガソリンスタンドでトンネルを掘っている間に地下から水が出てきたため、1メートルほど堀った時点で作業を中断。該当ガソリンスタンドから送油管までは、50メートル程度の距離があったとのことです。

モーテルの管理者は「(モーテル)の営業をして金を儲ける」という提案に乗り、家賃450万ウォン(約46万円)で契約しました。犯罪収益は役割と資金投資規模により分配する予定だったとされ、主犯格であるAは「1リットル当たり400〜500ウォンの収益金を与える」として共犯を募集しました。

大田警察庁のキム・ジェチュン強力犯罪捜査隊長は「送油管窃盗事件は単なる犯罪を越えて、爆発や火災に伴う人的・物的大型被害につながりかねない」と危険性を述べました。

ネット上では、「すごい労力だ」「本当に成功すると思っていたのか」「なんか映画みたいな世界だ」などの意見が寄せられています。

関連記事

コメントは利用できません。

最近のおすすめ記事

  1. 医学の可能性を切り開くために命を賭けた勇気ある女性、リサ・ピサーノ氏が7日に亡くなりました。リサ・ピ…
  2. 「高額バイトで有名な治験を解説 治験効果を確かめる二重盲検試験とは」ライター:秋谷進(東京西徳洲会病院小児医療センター)
    高額バイトとして募集されている「治験」。治療に使う薬剤や治療法はアップデートされ、常に新しい薬剤や治…
  3. 2024年上半期の訪日客数が約1,778万人に達し、過去最高を更新したことが明らかになりました。日本…

おすすめ記事

  1. 2023-11-16

    「横浜刑務所で作ったパスタ」3,500食が矯正展で完売 受刑者が残業するほどの人気に

    11月の3連休に開催された「第51回横浜矯正展」で、横浜刑務所製のフェットチーネ麺が脚光を浴びました…
  2. 上空から見た羽田空港(空撮)

    2024-4-15

    羽田空港の航空保安施設が支える快適な空の旅。安全運航の裏側にせまる

    日本と世界を結ぶ玄関口である羽田空港。今回は、航空機を安全に飛ばすために必要な様々な施設の中から、対…
  3. 2024-2-27

    草津町の元女性町議が性被害をでっち上げ 支援していた一般社団法人が謝罪と訂正

    2019年11月、群馬県の著名な温泉地、草津町が世界的な注目を浴びる出来事がありました。そのきっかけ…

【結果】コンテスト

東京報道新聞第5回ライティングコンテスト_結果発表

【終了】コンテスト

第5回ライティングコンテスト(東京報道新聞)

インタビュー

  1. 受刑者のアイドル・Paix²(ぺぺ)の北尾真奈美さんと井勝めぐみさん
    デビュー直後から精力的に矯正施設で「プリズンコンサート」を行い続けている女性デュオ・Paix²(ぺぺ…
  2. 過去に海外で行われたヨガ
    来たる6月21日に行われる「国際ヨガデー」。インドのナレンドラ・モディ首相の提案により、2014年に…
  3. ゴミ収集車の死亡事故による呼び捨てでの実名報道で訴訟を起こした品野隆史氏
    現在メディアでは、事件に関して疑いのある人の実名報道では「容疑者」を呼称でつけていますが、1989年…
ページ上部へ戻る