日本時間7月30日、インド宇宙研究機関(ISRO)が「PSLV」ロケットの打ち上げを行いました。その結果、全7機の人工衛星が予定の軌道へ無事投入されました。公式サイトとSNSを通じて、ISROはこの成功を報告しています。
この打ち上げは「PSLV-C56(DS-SAR Mission)」と名付けられ、インドのサティシュ・ダワン宇宙センターから行われました。このミッションによって軌道へと投入された7機の衛星のなかには、さまざまな国や機関が運用するものが含まれています。
まず、シンガポール政府が運用する合成開口レーダー(SAR)衛星の「DS-SAR」があります。また、「VELOX-AM」は23kgの超小型衛星で、技術実証を主目的としています。「ARCADE」は特定の実験を行うための衛星です。
そのほか、「SCOOB-II」「NuLIoN」「Galassia-2」などの衛生、さらには「ORB-12 STRIDER」という国際共同開発衛星も含まれています。この一連の打ち上げミッションは、宇宙技術の進歩と共に各国間の協力が進むことを象徴しています。
ネット上では、「インドは月探査機も火星探査機も打ち上げてて凄い」「日本は圧倒的な差をつけられた」などの意見があがっています。
インドのロケット残骸が豪西岸に漂着
円筒型の物体が7月、オーストラリア西部の海岸に打ち上げられました。ISROの責任者はCNNに、その物体が以前打ち上げた「PSLV」ロケットの一部であると語りました。
物体の発見は先月、パースから北に250キロ離れた町、グリーンヘッドで起こりました。地元の住民らの間で大きな話題となり、その正体について多くの推測が交わされました。
物体の表面はフジツボで覆われ、長期間海中を漂流していたと考えられています。これに先立ち、オーストラリア宇宙庁も7月31日のツイートで、物体の調査を完了し、同様の結論を公表しています。警察もインターネット上のさまざまな議論に対し、「宇宙ごみ」の可能性が高いとの見方を示していました。
オーストラリア宇宙庁は物体を引き続き保管し、今後の対応についてISROと協議すると述べています。打ち上げ後に燃料を使い切った「PSLV」ロケットのタンクが順次切り離される仕組みにより、このような状況が生じたと理解されています。この事例は、宇宙開発と地球上の環境との関係性を考える一助となるでしょう。