コロナ禍が明け、大阪府内でコンビニ強盗事件が多発しています。防犯カメラやカラーボールの設置が常習化されたことで、コンビニ強盗は減少したかのように思われました。
しかし、2023年に入り大阪府内でコンビニ強盗の事件が激増しており、捜査幹部は「カメラの精度も高く、まず逃げられない。増える理由が見当たらない」と困惑しています。
2月11日未明には、黒いパーカー姿の若い男がコンビニ複数店舗をはしごした後、スピード逮捕された事件がありました。男は大阪市西淀川区のコンビニで携帯電話の料金を支払いましたが、実は支払いに使ったものは、別のコンビニから強盗して得たお金だったとのことです。この男は、わずか20分あまりでコンビニ5店舗をはしごし、携帯料金を支払った店舗以外の合計4店舗で刃物を用いて強盗を企てました。
大阪府警は同日の夕方に、防犯カメラの映像と携帯料金の支払い記録をもとに男を捜査し、近くに住む無職の男(21)をスピード逮捕しました。男は「金がなくて困り、むしゃくしゃしてやった」と述べています。
この男のほか、今年に入ってコンビニ強盗が急増しています。現金を奪えなかった強盗未遂も含めると、4月末までに合計15件発生しており、過去5年間の平均件数をすでに上回っています。
防犯カメラで足が付くコンビニ強盗が急増している理由
防犯カメラやカラーボールなどの普及により、コンビニ強盗は足が付く犯罪として近年減少傾向にありました。しかし、いまになってなぜコンビニ強盗が急増しているのでしょうか?
防犯ジャーナリストの梅本正行氏は、コロナ禍が終わりに向かっていることが一因だと分析しています。その上で、「社会活動が再開しても、金銭的な困窮が続いた犯人が〝やけっぱち〟になり、相次いで強盗に走っているのではないか」と考察しています。
また梅本正行氏は、「コンビニは犯行のイメージがたやすいのだろう。犯罪者は、自分だけよければいい、いまだけよければいい、金だけがほしい、『3だけ』で動く。捕まるリスクなんて考えていない」と述べました。
大阪府のコンビニ強盗以外にも、最近では東京・銀座の高級時計店で強盗事件が発生しています。この事件も犯人はすぐに逮捕され、現在進行系で捜査が進められています。
強盗事件が増えていることに対してネット上では、「日本もカオスな国になってきた」「絶対に捕まるのになぜ強盗するのかわからない」「コロナは関係ないのでは?」など、さまざまな意見が寄せられています。