スノーピークは13日、米国の投資ファンドであるベインキャピタルとの間で行われた経営陣による買収(MBO)が成功し、株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表しました。このTOBは、予定数の下限を上回る2,270万8,815株の応募があり、計画通り進行しています。買い付けの総額は約340億円に達しています。
この買収により、ベインキャピタルは創業家を除く全株式の取得を目指し、スクイーズアウト(強制買い取り)を行う予定です。手続きが完了すれば、ベインキャピタルが55%、創業家が45%の株を保有することになり、山井太社長が経営を続ける見込みです。
スノーピークは2015年に東京証券取引所プライム市場に上場し、特に高価格帯のアウトドア用品で人気を博しました。新型コロナウイルスのパンデミック中にキャンプがブームとなり、企業は急速に成長しましたが、ブームの沈静化とともに2023年の業績は大幅に悪化しました。
今回の株式非公開化によって経営の自由度が高まり、国内事業の再構築と海外事業の強化が期待されています。スノーピークは6月に臨時株主総会を経て、早ければ7月には上場を廃止する計画です。
ネット上では、「もともとスノーピークはコロナ前から人気だったのに、ここまで低迷するというのは経営やブランディングの失敗にあると思う」「ブランド志向が行きすぎただけ」「いちいち高いんだよなあスノピ」などの意見が寄せられています。
スノーピーク直営のキャンプ場が栃木県鹿沼市にオープン
スノーピークは13日、栃木県鹿沼市に新たなキャンプ場「スノーピーク鹿沼キャンプフィールド & スパ」を開業しました。関東地区で初めての同社直営キャンプ場であり、その位置する鹿沼市は東京から約100kmとアクセスが良好です。
自然豊かなこの地域は清流の大芦川が流れることで知られ、渓谷釣りやキャニオニングなどのアクティビティが楽しめます。また、横根高原にある井戸湿原は「小尾瀬」とも称され、400種以上の植物が自生していることから自然愛好家には特に魅力的です。
キャンプフィールドは全91サイトを提供し、フリーサイトから電源サイト、隈研吾氏と共同開発したモバイルハウス「住箱-JYUBAKO-」まで、多様なキャンプスタイルをサポートしています。
キャンプ場には露天風呂やサウナを含む温浴施設も併設されており、新潟本社に次いで国内で2拠点目の温浴施設付きキャンプフィールドとなります。「スノーピーク鹿沼キャンプフィールド & スパ」はただのキャンプ場ではなく、地域の交流や観光を促進する社会的な役割を担うことを目指しています。