
29日夜、韓国の首都ソウルの繁華街・梨泰院にて、ハロウィーンのために集まった若者らが転倒した事故で、149人が死亡、150人が怪我をしたことが明らかとなりました。事故現場にいた男性によると、密集した若者らが坂の下へ向かって次々と折り重なるように倒れたとのことです。
韓国メディアは29日夜、梨泰院に数十万人が集まっていたとの推計を伝えています。なお、日本大使館によると、いまのところ日本人の被害情報は入っていないとのことです。今後もさらに死者が増える可能性があるとして、警察が詳しい状況を調べています。
死傷者220人以上は2014年の旅客船セウォル号沈没事故以来
今回、梨泰院で起こった死傷者220人以上の大規模な事故は、2014年の旅客船セウォル号沈没事故以来だとされます。
2014年4月、韓国旅客船のセウォル号が沈没し、乗員・乗客476人のうち死者・行方不明者が304人、という大規模な事故が起こりました。事故原因は、貨物の過積載と不十分なバラスト水量により、船体の復原力が不足したためだとされています。その背景には、船会社の営利優先の姿勢、安全軽視の風土があったと考えられています。
また、それ以前の大事件としては、2003年2月に発生した韓国大邸市の地下鉄火災事件が挙げられます。この事件では韓国大邸市の地下鉄にて、乗客の放火により車両内で火災が発生し、運転士や司令室の判断ミスなどが重なり、死者192人、負傷者146人の大事件となりました。
日本の渋谷でも大規模なハロウィーンイベントが開催
日本の渋谷でも、大規模なハロウィーンイベントが開催されます。31日がハロウィーン本番ですが、3年ぶりの自粛要請なしハロウィーンということで、29日夜にも仮装を楽しむたくさんの人が押し寄せました。
渋谷区のセンター街には「ごぼうの党」の奥野卓志氏が訪れるなど、昨年以上の大盛況をみせています。午後6時頃になると、センター街の入口付近が混雑したため、警察官が周辺の警戒にあたりました。
なお、渋谷区では28〜31日の4日間は、午後6時から翌午前5時まで、渋谷駅周辺で路上飲酒が禁止されています。さらに周辺で酒類を販売する店舗に関しても、29日と31日の午後6時から翌午前5時までは、酒類販売の自粛を依頼しているとのことです。
首都ソウルの雑踏事故が発生したことにより、日本渋谷のハロウィーンでも各所で注意喚起がされています。30日〜31日のイベントに参加する際は細心の注意が必要です。