「ジャニーズ性加害問題当事者の会」所属の男性が死亡 府警は自殺と判断か

旧ジャニーズ事務所(現:SMILE-UP.)に関連する性加害問題で、被害者の1人である40代男性が大阪府箕面市の山中で亡くなりました。この男性は「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に所属しており、府警は自殺とみています。10月中旬に死亡が確認され、現場近くには遺書と思われるメモが見つかりました。

男性はメディアでの性被害告発後、SNS上で「金が欲しいんだろう」などの誹謗中傷を受けていました。男性の遺族は今年5月に性加害の件を事務所に訴えたものの、5ヶ月間連絡がなかったと指摘しています。

遺族は「彼の心労は性被害のトラウマの再燃とも相まって深刻なものになっていた」と述べています。また、遺族の代理人弁護士は、旧ジャニーズ事務所に対して真摯な対処を求めており、当事者の会の発起人らも誹謗中傷に対して警察に被害届を提出しています。

一方で、旧ジャニーズ事務所はこの事態に関して朝日新聞の取材に応じ、「ご逝去の報に接し、ご遺族皆様のご心痛いかばかりかとお察し致します。謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます」とコメントしました。

さらに、遺族に対して誠心誠意の対話を行う意向を示し、被害者やその家族への誹謗中傷を絶対に止めるようファンクラブや社会に対しても呼びかけています。

タレントのフィフィ氏が誹謗中傷の問題に強く指摘

男性が死亡した問題について、タレントのフィフィ氏は11月14日にX(旧:Twitter)で自身の思いをつづりました。

フィフィ氏は「性加害の被害を訴えていた男性が自殺するという、恐れていた事が起きました」とはじめに述べ、続けて「本当に異常です。私も旧ジャニーズの性加害について投稿するだけで随分と絡まれました。性加害があったと事務所が認めているのに、ジャニーズを陥れようとしていると信じて止まない人達。そうした言動が印象を悪くするのに」と、誹謗中傷が大きな問題であると強く指摘しています。

厚生労働省は心の悩みを抱える人々に向けて、「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口の利用を呼び掛けています。この取り組みは、故ジャニー喜多川氏の性加害問題に絡む誹謗中傷の問題が浮上している中で特に重要となっています。

  • こころの健康相談統一ダイヤル:0570−064−556
  • #いのちSOS:0120−061−338
  • よりそいホットライン:0120−279−338
  • いのちの電話:0570−783−556

関連記事

コメントは利用できません。

最近のおすすめ記事

  1. 経済アナリストとして活躍し、「モリタク」の愛称で親しまれた森永卓郎氏が1月28日、67歳という若さで…
  2. 「子どもの発達に欠かせない 音楽療法 と 音楽療法士」ライター:秋谷進(東京西徳洲会病院小児医療センター)
    近年、医療や教育の現場で注目を集めている「音楽療法」。 これは、音楽の力を活用して心身の健康を促進す…
  3. SBIホールディングス系の投資信託運用会社であるレオス・キャピタルワークスが、フジ・メディア・ホール…

おすすめ記事

  1. 矯正展の2024年度開催スケジュールまとめ

    2024-10-10

    【2024年度開催の矯正展まとめ】エリア(矯正管区)とスケジュール(開催日程)ごとにご紹介

    2024年度に全国各地で開催されている矯正展をエリア別とスケジュール別で紹介します。矯正展とは、札幌…
  2. 「子どもには「詰め込み型教育」?それとも「ゆとり教育」?」ライター:秋谷進(東京西徳洲会病院小児医療センター)

    2024-7-28

    子どもには「詰め込み型教育」?それとも「ゆとり教育」?

    教育は子どもたちだけでなく、日本を左右する大切な要素の一つ。特に日本の場合は、第二次世界大戦を通じ…
  3. 服役中に亡くなった受刑者の対応について東京報道新聞が取材した宮城刑務所の分類審議室で働く職員さん

    2024-10-31

    服役中に亡くなった受刑者はどうなる?宮城刑務所分類審議室の職員に聞く

    受刑者は全員が刑期を終えて出所できるとは限りません。健康上の理由で極めて重篤な状態に陥ったり、あるい…

2024年度矯正展まとめ

矯正展の2024年度開催スケジュールまとめ

【結果】コンテスト

東京報道新聞第5回ライティングコンテスト_結果発表

インタビュー

  1. 取材時に撮影したYOSHIの写真
    テレビ番組やYouTubeに出演するタレントで、マジシャンのYOSHIは、芸能事務所・44プロダクシ…
  2. 宮城刑務所の「機能向上作業」の取り組みについて東京報道新聞がインタビューした作業療法士さん
    刑務所での認知機能改善への取り組みとして、現在全国で10人以上の作業療法士が刑務所に常勤し、受刑者の…
  3. 宮城刑務所の矯正医療について東京報道新聞がインタビューした矯正医官(お医者さん)
    服役中の受刑者が体調を崩したり病気にかかったりしたときに診察するのが、刑務所で勤務する医師である「矯…

アーカイブ

ページ上部へ戻る