米国の政治舞台は、11月の大統領選に向けて激動の時を迎えています。共和党の候補者選びの初戦となるアイオワ州党員集会が15日に迫る中、前大統領のドナルド・トランプ氏が圧倒的なリードを保っています。
ロイター/イプソスの最新の世論調査によると、ドナルド・トランプ氏の支持率は49%に達しており、他の候補者を大きく引き離しています。2位はヘイリー元国連大使で支持率は12%、3位はデサンティス・フロリダ州知事で支持率は11%です。この調査は3日から9日にかけて自称共和党員1,941人を対象に行われました。
この状況の中、10日夜にはヘイリー元国連大使とデサンティス・フロリダ州知事によるテレビ討論会が開催され、共和党候補としてドナルド・トランプ氏に代わる選択肢を目指します。しかし、ドナルド・トランプ氏自身はこの討論会に参加せず、これが5回目の欠席となります。
9日に発表された2つの世論調査によれば、初戦アイオワ州ではヘイリー元国連大使とデサンティス・フロリダ州知事の支持率が拮抗しており、東部ニューハンプシャー州ではヘイリー元国連大使がドナルド・トランプ氏に迫る動きを見せています。
さらに、10日に発表されたロイター/イプソスの調査では、実業家のビベック・ラマスワミ氏への支持率が4%、その他の候補者は2%未満となっています。不明確な回答は約18%でした。特に教育層による支持の違いが目立ち、大卒有権者ではドナルド・トランプ氏が34%であり、ヘイリー元国連大使が21%、大学未卒層での支持率は8%にとどまっています。
ネット上では、「実は民主党陣営もトランプが共和党代表になることを願ってる」「トランプ支持者は、ほぼ移民政策だと言って良い」「トランプの言動やパフォーマンスは過激だが政策はここまでおかしな事にはなっていない」などの意見が寄せられています。
2023年10月時点でもトランプ前大統領が圧倒的にリード
2023年10月の調査でも、中西部アイオワ州での初戦において、ドナルド・トランプ氏が他の候補者を大きく引き離し、圧倒的なリードを保っていることが明らかになっています。
この調査は10月22日から26日に実施されたもので、アイオワ州の党員集会に参加する可能性の高い404人を対象に行われました。結果、ドナルド・トランプ氏の支持率は43%に達し、同率2位のヘイリー元国連大使とデサンティス・フロリダ州知事に約30%ポイントの差をつけています。
8月の調査からドナルド・トランプ氏のリードが拡大し、他の候補者にとって大きな痛手となりました。また、ドナルド・トランプ氏がバイデン大統領に勝利する可能性については、65%の回答者が肯定的な見方を示しています。共和党は2024年1月15日にアイオワ州で党員集会を開催し、大統領候補指名争いを開始する予定です。