宝塚歌劇団の25歳の女性俳優が2023年9月に急死した事件について、親会社の阪急阪神HDがパワハラ行為を認め、遺族に謝罪する意向を固めたことが24日に分かりました。当初は調査報告書でパワハラ行為を否定していましたが、その調査報告書を公式サイトから削除し、阪急阪神HDの首脳陣や該当する上級生らが遺族側に謝罪する方向で進めています。
遺族側は、上級生からのパワハラと長時間労働が自殺の原因だと主張していました。これに対し、歌劇団側は2023年11月に公表した調査報告書で、長時間の活動などによる強い心理的負荷は認めましたが、その一方でいじめやハラスメントの事実は「確認できなかった」としています。
特に注目されるのは、村上浩爾理事長(当時は専務理事)が報告書公表時の会見で、「(いじめがあったと言うなら)証拠を見せていただきたい」と発言したことです。この発言はSNSなどで大きな非難を浴びました。
パワハラ問題への対応が、歌劇団とその親会社にとって重要な転機になるでしょう。ネット上では、「現在いじめやパワハラとゆう言葉で濁していますがこれは犯罪です」「逃げ得が許される事がない様に」「歌劇団運営の皆さん、本当に心の底から腐ってますね。人の命を何だと思っているのか」などの意見が寄せられています。
阪急阪神HDの会長による劇団の私物化疑惑が浮上 退団者が相次ぐ
宝塚歌劇団における深刻な問題が2023年9月、25歳で急死した女性俳優の悲劇から始まりました。そのなかで、阪急阪神HDの角和夫会長(74)による劇団の私物化疑惑が新たに浮上しています。
年末、宝塚歌劇団では退団者が相次ぎ、特に雪組トップスターの彩風咲奈氏(33)の退団が大きなニュースとなりました。彩風咲奈氏は、2023年11月に理事長らと直接話し合い、上級生によるパワハラ的指導の改善を求める生徒たちの代表として前面に立ちました。
彼女自身も過去に上級生からのパワハラを受けた経験があり、「12月の舞台ではその辛い記憶がフラッシュバックして、過呼吸でパニック状態に陥り、一時的な舞台の中止・中断を余儀なくされています」と語っています。
彩風咲奈氏の退団に先立ち、花組からも4名の退団が発表されました。多くの退団者の中には、角和夫会長の影響下で良い役を射止めてきたとされる帆純まひろ氏(27)の名も含まれています。これらの出来事は、宝塚歌劇団内部の問題の深刻さを示しています。