第4回ライティングコンテスト佳作

アメリカのAIベンチャーであるOpenAI社が2022年11月にChatGPTを公開して以来、あっという間に私たちの生活にAIが浸透してきました。ChatGPTは人間のように自然な対話が可能なAIチャットサービス。インターネット上にある膨大なデータを読み込み、学習したうえで質問に答えてくれます。

私は3年前からWeb記事を書く仕事をしており、ライター界隈もChatGPTの出現によって、かなりざわつきました。公開直後の感想はおおむねこんな感じです。

「ChatGPTって嘘も平気でついてくるよね」
「学習データが古いから最新情報には弱いよね」

まだまだChatGPTは人間様の敵ではないようだと、安心した人も多かったようです。しかし公開から1年が経ち、使いこなす人が出てきました。

「記事の推敲でChatGPTに『論理破綻しているところはない?』と聞いたら的確に指摘してくれるよ」
「インタビューの音源を文字起こしして(もちろんAIツールで文字起こし)ChatGPTに読みこませて要点をまとめてもらったよ」
「画像認識してくれるから、スクショからSNS投稿を自動生成してくれるように設定したよ」
「アイコンの画像を読み込ませて指示したら、面白い感じに再生成してくれたよ」

なるほど。こうやって使うと可能性が広がっていくのか……。情報感度が高い人は、どんどん新しい利用方法を試しています。実際、私もWebサイトの表示で困ったときにChatGPTに助けてもらいました。

3つの文をグレーの四角で囲んで、行の間にスペースを作りたいのに、どうもうまく表示できません。どうやらCSSの知識が必要らしい。でも私はhtmlもCSSもほとんどわからない……。

そこでChatGPTに相談。何度か質問を重ねた結果、いい感じのCSSコードを書いてくれました。そのコードをコピーして挿入したら……なんと行間にスペースが!

ありがとう!ChatGPTちゃん!

ちなみにこちらがChatGPTが生成してくれたコードです。

また普段はChromeでリサーチしていましたが、最近はMicrosoftのBingAIも重宝しています。BingAIはGPT‐4を搭載したAIチャットツールで、会話型なのに検索も同時にこなしてくれます。しかもGPT-4を搭載しているのに無料で使える優れもの。

「〇〇について3つのポイントにまとめて」と指示すれば、いい感じに3つのポイントにまとめて、根拠となるWebサイトもサジェストしてくれるので助かります。しかし落とし穴もあり、検証しようとサジェストしてくれたサイトをチェックしても、どこにも書いてないなんてことも。

勝手に生成しちゃってる時あるよね……。やはり頼りになるのは政府系のサイトと公式サイトです。最終的に根拠となるサイトを目視で確認するのも忘れてはいけません。

AIが指示している内容は本当に正しいのか、精査する能力は重要です。その能力は、どのようにして獲得したらいいのでしょうか。古い方法かもしれませんが、やはり今のところ【経験】に勝るものはないかなと感じています。(この感覚がすでに古いのかもしれませんが)

私は、ちょうど50歳。小学生の時にテープレコーダーで音楽を楽しみ、MDからCDへ。今はCDを再生する機器は家になく、音楽配信アプリのサブスクを利用しています。大学生のときにMacintoshで卒論を書き、ポケベルで友達と連絡を取り合っていました。社会人になってドコモのiモードを持ち、子どもが生まれたときにiPhoneデビュー。3番目の子どもが生まれたときにiPhoneデビューしたので、Googleフォトには3番目の子の記録が全部残っています。

そして今度はAI。大変ですが、時代にはついて行きたいところ。今まで、新しいツールになじんできたように、それなりに馴染めるといいなと思っています。

次世代の子どもたちは、どうかというと……。中学生の息子は、Googleが開発したGeminiを早く使いたくてうずうずしています。Geminiは、テキスト・画像・音声・動画・コーディングに対応するマルチモーダルAIです。人間の脳のように、さまざまな情報を同時に処理・解析できる人工知能とのこと。彼の中には新しい技術に対する好奇心しかありません。ただ便利な反面、悪意がある人が利用すると簡単に犯罪に活用できそうな予感も。利用する人の知識や経験・良識・モラルが、より大切になってくるでしょう。

大学生の娘は、大学の専攻で「倫理」を選びました。文系の中でも一番社会に役に立たなさそうな文学部に進学しましたが、いやいやどうして。素晴らしい選択だったと思います。何が正義か、どうあるべきか。AIの時代だからこそ重要となる学問です。4月から研究室に配属となるらしいので「AIに強そうな先生を選びなさい」と話しました。

老後が近い私だから、もうAIなんて知らないよ…とは言っていられません。今月も「おすすめAIツールまとめ記事」を任されました。ほとんどのAIツールはChatGPTをもとに作られているのですが、記事に掲載するものだけでも30種類くらいあります。(多すぎない?)

便利で新しいツールを常に使ってきた世代としては、また新しいツールが登場した!時代の転換点がまた来た!…そんな感じです。便利なものは柔軟に取り入れて、共存していきたいと思っています。

ただし最後に大切なのは人間。これだけは忘れないでいたいですね。私たちはいずれ死ぬ存在です。だったら、みんなが幸せになるための利用方法を考えていきたいものですね。

ライター:山口なつめ

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【結果】コンテスト

東京報道新聞第4回ライティングコンテスト (結果発表)

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