統一地方選後半戦の投開票が行われた23日、兵庫県の芦屋市にて全国で史上最年少となる26歳の男性が初当選しました。芦屋市長選で初当選したのは、無所属新人でNPO法人理事長の高島 崚輔(りょうすけ)氏(26)です。
当選確実を知った高島 崚輔氏は「誰よりも市民の声を聞き、誰よりも芦屋のことを考える。年齢ではなく結果で見てほしい」と、自身の意気込みを語りました。
再選を目指した無所属現職の伊藤 舞氏(53)ら3人を破り、史上最年少で初当選した高島 崚輔氏。驚くべきは彼の経歴と熱意にあります。
高島 崚輔氏の経歴と熱意|選挙活動における戦略
高島 崚輔氏は平成9年2月に大阪府箕面市で生まれ、進学校の灘中学・高校(神戸市)を卒業後、東大に入学し約4ヶ月で退学。その後、ハーバード大を卒業し、現在は日本の学生の海外留学を支援するNPO法人を運営しています。
ハーバード大では環境工学を専攻。再生可能エネルギーを導入した世界各国の現場で研究を進めました。ハーバード大を休学中には、同市役所でインターシップも経験しており、まちづくりの指針作成に関わるなかで、将来的な人口減少や少子高齢化などの課題を感じ、立候補を決意したとされます。
2022年5月にハーバード大を卒業後、芦屋市に移って市長選出馬に向けた準備を進めてきました。選挙戦では、ICT(情報通信技術)を活用した公教育の充実や子ども医療費無償化を訴えており、選挙活動は特定の支持組織を持たず、中高の同級生やボランティアの協力を得て展開したとのことです。
また高島 崚輔氏はSNSを駆使し、若者への浸透も図りました。動画投稿アプリ「TikTok」で動画を投稿して再生数を獲得するなど、有効的な戦略を用いて優位に選挙活動を進めています。選挙戦では、「芦屋を世界一住み続けやすい国際文化住宅都市にする」とアピール。
全国市長会によれば、これまでの最年少市長は平成6年5月に就任した東京都武蔵村山市の志々田 浩太郎氏であるとのことで、就任時は28歳0ヶ月、当選時は27歳11ヶ月でした。高島 崚輔氏は26歳2ヶ月での当選なので、大幅に差をつけての最年少市長となりました。
なお全国市長会によると、26歳2ヶ月での当選は市長公選制が始まった昭和22年以降で最年少となります。ネット上では、「それにしてもすごい経歴と年齢だ」「若い人が活躍できるのは良いこと」「若い世代に引き継いでいくことが大事」などの意見があがっています。