宿泊予約サイト「Booking.com」が宿泊費の未払い 施設オーナーが損害賠償請求
大手宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム」に対して、宿泊施設のオーナーたちが未払い問題で法的措置を取ることが判明しました。訴えを主導するのは、都内や西日本で宿泊施設を展開するオーナーの男性たちです。
男性たちによると、利用者がブッキング・ドットコム経由で宿泊の予約及び支払いをしていますが、予約サイト側から7月から9月にかけての宿泊費、総額約300万円から1,000万円の支払いが完了していないとのことです。
これに対し、訴えを起こす予定の松尾政彦氏は「丸々1ヶ月も2ヶ月も売り上げを全て吸収されたまま、返答も説明もないままですと、これはきついです」と強い不満を表明しています。
オーナーたちは未払い金による経営上の損害が出ており、その結果、従業員への給与支払いなどにも支障をきたしていると述べています。近日中にブッキング・ドットコムの日本法人及びオランダ本社に対し、東京地裁で損害賠償を求める方針です。
この状況について、原告側の加藤博太郎弁護士は「これほどまで大きな未払いが起きているというのは、私が知る限り初めてじゃないか」とコメントしています。一方、ブッキング・ドットコム側は、未払いの詳細について「オランダ本社に問い合わせている」と回答しました。
未払いの理由が判明|システム更新中の不具合
ブッキング・ドットコム日本支社は10月10日、宿泊施設向けの未払いに関する問題について謝罪しました。この支払いの遅れは、システム更新中の不具合が原因であったと説明しています。同社は、「現在緊急に対応させていただいております」と状況を報告しました。
未払いに関する問題について、一部の施設オーナーがブッキング・ドットコムに損害賠償請求を起こす方針であるという報道を受けて同社は、「期日通りに支払いを履行することは、当社にとって常に最優先事項であり、先般の支払いシステム更新が、一部のパートナーの皆さまに多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことをおわび申し上げます」とコメントしました。
支払い遅延の原因はシステムメンテナンス作業中の問題にあり、「大半の支払い作業はすでに再開している」と同社は説明していますが、「予期せぬ技術的な問題が発生したため、一部のパートナー各社には、支払いの遅延が発生しており、現在緊急に対応している」と述べています。
ネット上では、「完全に日本の施設の足下を見たバカにした態度丸見え」「未払い金にきちんと違約金の利子をつけて払うべき」「お金が支払われるまで安心できない」などの意見が寄せられています。