主要新聞紙の販売部数が年々減少 2020年後期と2021年後期のデータを比較

読売新聞広告局ポータルサイト」が公表したデータによると、主要新聞紙の発売部数が年々減っています。主要全国紙である読売新聞・朝日新聞・毎日新聞・日本経済新聞・産経新聞の5紙に注目したとき、全新聞紙の販売部数が前年より少なくなっていたことがわかりました。

2020年後期(7-12月)における各新聞紙の販売部数

2020年後期(7-12月)」における各新聞紙の販売部数(全国版)は以下の通りです。

新聞紙(2020年後期)販売部数世帯普及率
読売新聞7,380,396 部12.33 %
朝日新聞4,949,082 部8.36%
毎日新聞2,070,529 部3.46%
日本経済新聞2,052,293 部3.38%
産経新聞1,243,267 部2.02%

この数値は該当半年間における平均値であり、朝刊販売部数のみで夕刊は含まれていません。また、電子版も含まれておらず、紙媒体の販売部数に限定されています。

部数トップを獲得し続ける読売新聞は、数年前まで「販売部数1000万部超」をセールスコピーとして用いていましたが、2011年前期に大台を割り込み、それ以降は販売部数が減少し続けています。

なお、読売新聞に次いで販売部数が多いのは朝日新聞です。そのほか、毎日新聞・日本経済新聞・産経新聞の販売部数は、朝日新聞の半分以下でした。毎日新聞と日本経済新聞の順位変動は起こる可能性がありますが、過去のデータを踏まえると、それ以外の順位変動は難しいとされています。

2021年後期(7-12月)における各新聞紙の販売部数

2021年後期(7-12月)」における各新聞紙の販売部数(全国版)は以下の通りです。

新聞紙(2021年後期)販売部数世帯普及率
読売新聞7,044,225 部11.71 %
朝日新聞4,574,906 部7.67%
毎日新聞1,982,267 部3.30%
日本経済新聞1,838,620 部3.01%
産経新聞1,091,436 部1.76%

2021年後期と2020年後期のデータを比べると、販売部数と世帯普及率のどちらも減少していることがわかります。1紙だけならまだしも、前年と比べて全新聞紙がマイナスです。

近年はデジタルツールが普及しているため、単純に紙媒体から電子版に移行しているとも考えられますが、その一方で新聞そのものの意義や信頼性が問われ始めています。

主要全国紙のなかで最も大きな下げ幅を示したのは産経新聞です。下げ幅はなんと12.21%で、1年で1割強もの販売部数を落としました。産経新聞に続いて、日経新聞の10.41%、朝日新聞の7.56%、読売新聞の4.55%、毎日新聞の4.26%の下落となりました。

デジタルツールの普及は、今後さらに加速することが予想されます。新聞紙の販売部数を維持し続けるためには、各新聞社の変化や信頼性の獲得が必要不可欠だと言えます。各新聞社の今後の動向に注目したいところです。

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