
1995年1月17日に発生した大地震「阪神・淡路大震災」。6,434人が亡くなり、行方不明者は3人、負傷者は43,792人にまで及びます。2023年1月17日、戦後最大の被害をもたらした阪神・淡路大震災から28年を迎えました。
地震発生時刻の午前5時46分に合わせ、追悼施設のある神戸市中央区の東遊園地をはじめとした被災各地にて、亡き人をしのび鎮魂の祈りがささげられました。
東遊園地会場では、追悼行事「阪神淡路大震災1.17のつどい」が開催されます。この日の来場者は、新型コロナウイルス感染症拡大前とほぼ同じの約5万人が見込まれました。
暗闇のなか「1995 むすぶ 1・17」の文字をかたどった灯籠約1万本に火が灯され、集まった人たちが黙とうをささげます。灯籠でかたどる文字は毎年公募のなかから選ばれ、今年は「むすぶ」に決定しました。過去と未来、震災経験者と知らない世代、被災者と支えるひとたちを「むすぶ」という思いが込められます。
そのほか、各地の公園でもそれぞれ追悼行事が行われました。神戸市の灘区王子町では、1.17を忘れずに語り継ぐため、ひょうご安全の日のつどいとして「1.17ひょうごメモリアルウォーク2023」が開催。また、今年は東京での追悼行事も3年ぶりに実施されました。
1995年1月17日に起きた阪神・淡路大震災の被害概要
1995年1月17日午前5時46分に、淡路島北部を震源地とする地震が発生しました。東北地方から九州地方までという、広い範囲で大きな揺れを観測。国内では史上初となる震度7を記録しました。
都市部で起きた直下型地震では、約63万棟の住宅が被害を受けました。犠牲者は6,434人で、ほとんどの人が家屋の倒壊や家具などの転倒によるものです。この地震では直接的な被害だけでなく、時間が経過してから疲労やストレスで亡くなる人も多くいました。
揺れによる住宅被害は63万9,686棟のうち、全壊が10万4,906棟、半壊が14万4,274棟、一部損壊が39万506棟でした。火災による住宅被害も、7,574棟にまで及びます。さらに地震による影響で、道路や鉄道といった交通網は断絶され、ガスや電気、電話などのライフラインが被害を受けました。
また、地震が発生した1月17日だけでなく、住宅確保の困難やライフラインの欠損により、その後の多大なる被害が確認されています。自力で住宅を確保するのが難しい人のために、災害復興住宅と呼ばれる公営住宅が建てられましたが、同時期に孤独死が相次ぎました。
神戸を中心に発生した阪神・淡路大震災を忘れず、未来に伝えていくため、被災各地で追悼行事が開催されました。