非日常的な空間を提供する大阪市の高級ホテル「リーガロイヤルホテル」が、海外の不動産投資会社に売却されることになりました。リーガロイヤルホテルの前身「新大阪ホテル」が誕生したのは1935年1月16日であり、「大阪に賓客を迎えるための迎賓館的なホテルを」という要望により誕生。
その後、リーガロイヤルホテルとして1965年に大阪で新たなスタートを切りました。国賓を数多く迎えてきた高級ホテルでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で業績が低迷。また、老朽化によって競争力の低下が目立っていました。
そんな状況のなか、1月20日にカナダの不動産投資会社であるベントール・グリーンオーク・グループと、資本業務提携をすると発表しました。大阪にあるリーガロイヤルホテルの土地と建物を売却し、総額135億円の大規模改装を実施するとのことです。
売却額は不明ですが、150億円と見込まれている譲渡益で、金融機関からの借り入れを全額返済する見通しが立てられています。なお大規模改装後のリニューアルオープンは、大阪・関西万博の2025年3月を予定しています。ロイヤルホテルは売却後も運営を継続するとのことです。
リーガロイヤルホテルは「ヴィニェット コレクション」に加盟
大阪のリーガロイヤルホテルは、世界最大手のホテル運営会社「IHG ホテルズ&リゾーツ」のブランド「ヴィニェット コレクション」に加盟します。ヴィニェット コレクションは、ラグジュアリーセグメントに位置づけられていますが、ワンランク上のサービスを提供するブランドとして世界から注目を集めています。
IHG ホテルズ&リゾーツは今後10年間で、100のヴィニェット コレクションを展開する目標を立てており、このヴィニェット コレクションに加盟するのは、大阪のリーガロイヤルホテルが日本で初の試みとなります。
リニューアル後は、名称を「リーガロイヤルホテル(大阪) -Vignette Collection(ヴィニェット コレクション)」に変更。客室はもちろんのこと、宴会場やレストラン、公共エリアも対象に、施設全体が大幅にアップグレードされます。
また、長きにわたって愛され続けてきたリーガロイヤルホテル(大阪)の伝統や歴史に重きにおいた改修・改装デザインになる上、IHG ホテルズ&リゾーツのブランド基準を満たすホテルになる予定です。
ネット上では「リーガロイヤルホテルが売却されたのは残念」「リニューアル後が楽しみ」など、賛否の声があがっています。