「働きながら介護」の増加により、2030年には経済損失額が9.1兆円に

働きながら家族の介護を行う「ビジネスケアラー」の増加により、2030年には経済損失額が9兆1,000億円あまりに達すると、経済産業省の試算で明らかとなりました。

この試算によると、ビジネスケアラーは2030年には318万人にまで増加し、家族の介護による離職や労働生産性の低下などの影響で、2030年の経済損失額は9兆1,792億円に上る見込みです。

この問題を受け経済産業省は、「対処しなければ経済の維持が困難になる」とコメントしており、介護保険以外で受けられるサービスの信頼性を高めたり、介護しながら働く社員を支援する方針を作ったりなど、介護者の負担軽減につながる対応策を検討しています。

ネット上では、「家族の介護と仕事の両立は本当に大変」「非正規の場合はすぐに解雇の対象になってしまうのが問題」「これからの日本は介護問題がどんどん出てくるだろう」などの意見が寄せられています。

日本の超高齢社会は年々加速している

日本が高齢化社会に突入したのは1970年からです。その後、高齢化率は急激に上昇し、2007年には超高齢社会に突入しました。

そして日本の高齢者率は、2025年には約30%、2060年には約40%になると予想されています。高齢人口が増加し続けると、従来の医療制度や介護制度では対応しきれない問題が浮上します。

また、これからの日本では、介護難民が問題視されるとのことです。いまの日本は核家族化が進んでいる影響で、単独世帯や夫婦のみ世帯が増加傾向にあります。 生涯未婚や独居者が多くなることにより、家族の介護をする人が少なくなり、結果として介護難民が増加してしまうのです。

高齢化によって引き起こる「2030年問題」とは?

高齢化の話題で度々取り上げられるものとして、「2030年問題」が挙げられます。これは、2030年に日本の人口の3分の1が高齢者になることで引き起こる、さまざまな問題のことを指します。

まず2030年になると、日本の人口は約1億1,600万人にまで減少すると推計されています。生産年齢人口の減少に伴い、日本のGDPの低下につながり、国際的な競争力の低下、そして社会保障の破綻などのリスクが浮上します。

そのほか、高齢化によって医療費の増加が予想されたり、各業界の人手不足が加速したりなど、あらゆる方面に問題が生じてしまうのです。今後発表される経済産業省の試算などに注目が集まります。

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