宇宙ごみの投棄で米衛星放送企業に約2,250万円の罰金 宇宙ごみ関連では初

米連邦通信委員会(FCC)は2日、米衛星放送企業であるディッシュネットワークに対して15万ドル(約2,250万円)の罰金を科しました。この背景には、古い人工衛星「EchoStar-7」を適切に軌道から離脱させなかったことが挙げられます。宇宙ごみに関する罰金が科されるのは、今回が初めてのケースとなります。

ディッシュネットワークは2012年に、人工衛星を運用高度よりも300キロ高い軌道で引退させるという合意をしていました。しかし、実際には運用高度から120キロ高い軌道で引退させていた事実が判明。この件について、FCCのLoyaan Egal執行局長は「衛星の運用が普及し、宇宙での経済活動が増す中、事業者が約束を順守していることを確認する必要がある」と立場を明らかにしました。

一方、ディッシュネットワーク側は「EchoStar-7が軌道上で危険をもたらすリスクについてFCCは具体的に明示していない」と反論しています。さらに、該当衛星はFCCが求める最低軌道のルールからは除外されているという旨も主張しています。

欧州宇宙機関(ESA)における2022年の報告書によれば、地球の周回軌道上には宇宙ごみが3万個以上存在しているとのことです。2022年1月には中国の人工衛星とのトラブルがあり、加えて2021年には国際宇宙ステーションのロボットアームと衝突し、直径5ミリの損傷を受ける事件も発生しています。

宇宙ごみ(スペースデブリ)除去に取り組むアストロスケール

宇宙ごみ(スペースデブリ)の除去に取り組むアストロスケールホールディングスの子会社であるアストロスケールが、2023年度中に打ち上げを予定している「ADRAS-J」ミッションに関する詳細を公開しました。

アストロスケールは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「商業デブリ除去実証(CRD2)」フェーズⅠの契約相手方として契約を受け、「ADRAS-J」を開発しています。打ち上げにはRocket Lab社のロケット「Electron」を利用する予定で、軌道投入後に日本のロケット「H2A」の上段にランデブ・近傍運用を実証し、長期放置されたデブリの運動や損傷状況の撮影を行う予定です。

このミッションは、大型デブリの安全な接近と状況の調査を行うという、世界で初めての試みとなります。打ち上げはニュージーランドのマヒア半島から11月に行われる予定でしたが、Rocket Lab社の9月19日の打ち上げ失敗により、打ち上げ時期が不透明となりました。

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