胃がんの発症リスクが最大で22.45倍に 遺伝子とピロリ菌感染の研究結果

理化学研究所や愛知県がんセンターなどはピロリ菌と胃がんのリスクについて研究し、その内容を30日に論文で発表しました。その論文によると、ピロリ菌の感染によって起こる胃がんのリスクは、病気に関わる特定の遺伝子タイプを生まれつき持つ人では、大幅に高まるとのことです。

ピロリ菌感染があっても、特定の遺伝子タイプを生まれ持っているかどうかが、胃がんの発症リスクを左右する可能性があるとされます。

そもそも人間はピロリ菌に感染していると、胃がんの発症確率が高まります。その一方で、一人ひとりが生まれつき有している遺伝子の違いのうち、「病的バリアント」が存在すると胃がんのリスクが高くなると研究でわかりました。

研究チームは、胃がんとピロリ菌、病的バリアントの関係性を分析するため、世界的に最大規模の研究を行いました。これまでに国内で蓄積されている胃がん患者1万2,000人、胃がんではない約4万4,000人のDNAを解析。

また、このうち約7,000人のデータをもとに、ピロリ菌への感染と病的バリアントの存在が組み合わさったとき、胃がんにかかるリスクなどを分析しました。

分析の結果、最大で胃がんのリスクが22.45倍に上昇する

結果、胃がんのリスクに関する9つの遺伝子が判明。そして遺伝性乳がんや卵巣がんのリスクとなるBRCA1、BRCA2遺伝子が含まれており、胃がん患者全体の約2.7%がいずれかの遺伝子に病的バリアントがありました。

さらに9つの遺伝子のうち、4つの遺伝子のいずれかに病的バリアントがある人では、そこにピロリ菌が加わることで、どの遺伝子にも病的バリアントがなくピロリ菌感染もない人と比較した場合、胃がんの発症リスクが22.45倍になることが明らかとなりました。

病的バリアントピロリ菌感染胃がんリスク
ありあり22.45倍
ありなし1.68倍
なしあり5.76倍

また、この4つの遺伝子はDNAにできた傷を修復する働きに関わっているとのことで、さらに病的バリアントがある場合、ピロリ菌によるDNAへの傷害がより大きくなるとされ、胃がんへのリスクが懸念されています。

この件について、ネット上では「胃がんの解明が進んでいて良いと思う」「早くピロリ菌検査を無料にしてほしい」「ピロリ菌はやはり胃がんの主要原因なのか」などの意見が寄せられています。

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