時速1,000キロの飛行バスが実現か 中国・ハルビン工業投資グループが建設に合意

中国東北部の大手企業・哈爾浜(ハルビン)工業投資グループは、北京九州動脈トンネル技術有限公司と契約し、共同でハルビンに低真空超高速磁気浮上飛行バス観光実験線の建設、及び飛行バス製造の産業化プロジェクトを進めることに合意しました。飛行バスの時速は1,000キロ以上に達する見通しです。

ハルビン工業投資グループが9日に明らかにした情報によると、同グループは8日に北京九州動脈トンネル技術有限公司と戦略的協力協定調印式を行い、飛行バス製造の産業化プロジェクトを共同で推進することを決めました。この飛行バスは超高速のチューブ型交通システムであり、実現すれば道路交通、鉄道交通、航空交通、水運交通に続く5番目の交通手段となります。

飛行バスはほかの交通手段に比べてメリットが大きく、具体的には超高速、低い建設コスト、低いエネルギー消費、高い安全性などの特徴が挙げられます。最大の特徴は、時速1,000キロ以上で移動できる唯一の公衆交通手段であることです。

一般的な飛行機の場合、離陸時には時速300キロ前後、着陸時は時速250キロ前後、飛行中でも時速900キロ前後が目安とされます。その点、飛行バスは時速1,000キロ以上と飛行機の速度を上回るため、これまでより素早く目的地を目指すことができます。

飛行バス観光実験線の総合建造費は1キロ当たり約39億円

関係者によると、磁気浮上飛行バス観光実験線は地上から最低4.5メートルの高さを設け、直径約5メートルの鉄骨構造のチューブで構成されます。車両1両には60人が収容可能であり、当初計画では2キロが建設される予定です。なお1キロ当たりの総合建造費は、2億元(約39億円)かかる見通しです。

北京九州動脈トンネル技術有限公司の会長である鄭斌(ジョン・ビン)氏は、「ハルビン超高速磁気浮上試験ラインの建設は、中国の超高速磁気浮上が理論研究から実際の建設に向けて大きな一歩を踏み出したことを示している」と述べた上で、「世界初のハイパーループ超高速磁気浮上観光試験ラインが、ハルビンという古い工業基地に現れようとしている」とコメントしました。

さらに続けて「今回の協力は中国の高速鉄道に続くより輝かしい中国のシンボルを構築することになり、便利でスピーディな地球村交通体制の構築のために中国の知恵と中国の基準を貢献する」と今後の展望を明らかにしました。

ネット上では、「世界最高の技術を実現させることになる」「日本は時代に取り残される」「実現性はともかくとして、共産主義独裁国家は動きが早い」などの意見が寄せられています。

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