ついに東京外国為替市場が1ドル=143円台後半まで下落|円安が止まらない理由とは?

円安が急激に加速する中、9月6日にニューヨーク外国為替市場で円相場が1ドル=143円台まで下落しました。円安水準の更新は約24年ぶりだとされていましたが、9月9日朝には東京外国為替市場でさらに1ドル=143円台後半まで下落。

1ドル=140円台を記録したばかりなのにも関わらず、立て続けに円安の記録が更新されています。

8日のニューヨーク外国為替市場では、アメリカの中央銀行にあたる「FRB=連邦準備制度理事会」のパウエル議長が、当日開催されたイベントにて、改めて利上げを続ける姿勢を示しました。しかし、利上げの継続は想定の範囲内だとし、円相場の値動きは限定的でした。

円相場に対して市場関係者は、「FRBが9月下旬に開く会合で0.75%の大幅な利上げを行うのでは?」という予想をもとに、円が売られやすい状況を説明しています。

円安が止まらない理由|金融政策の方向性

なぜ、ここまで円安が止まらず継続しているのでしょうか?主な理由としては、日本と欧米における金融政策の方向性の違いが挙げられます。

日本の中央銀行である日銀は、大規模な金融緩和の一環により、長期金利を0〜0.25%程度に抑えています。一方、欧米の中央銀行は記録的なインフレを抑えるために、長期金利の上昇を続けているのです。

アメリカの長期金利は去年末までは1.5%程度でしたが、今年の2月にロシアのウクライナ侵攻を受けてインフレへの懸念が高まり、FRBが金融引き締めを強めて2%近くまで上昇。さらにFRBは、7月に政策金利を通常の3倍の上げ幅である0.75%の引き上げを行い、政策金利は2.25〜2.5%になりました。

このように日本と欧米においては、金融政策の方向性が大きく異なります。それに伴い、市場ではより利回りが見込めるドルの外資を購入し、円を売却するという動きが強まっているのです。

日銀はいまのところ金融引き締めを行う気がない

日本銀行総裁である「黒田東彦」氏は、「金融引き締めを行う状況にはまったくない」と表明しています。その理由としては、「日本と欧米の経済や物価の状況が違うため」ということです。

いまの日本は、新型コロナウイルス感染症が流行する前と比べて、GDP水準が下回っています。この状況で金融緩和をやめて引き締めを行ってしまうと、さらに景気を冷え込ませるリスクが懸念されます。

以上の理由から、日銀は欧米のスタイルとは違う金融緩和を粘り強く続けているのです。市場関係者の間では、アメリカの長期金利の上昇が続くことからも、円安はさらに進むと予想されています。

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