ロシア当局によれば、民間軍事会社「ワグネル」の代表であるエフゲニー・プリゴジン氏が、23日の飛行機墜落により死亡したことが遺伝子解析で判明しました。
この解析結果により、10人の犠牲者全員の身元が明らかとなり、公表された乗客名簿と完全に一致したとのことです。この事故に関する刑事捜査は進行中であり、詳しい事情の公開が待たれます。
エフゲニー・プリゴジン氏の所有する自家用機は23日、モスクワ北西部で墜落し、乗っていた全員が亡くなりました。犠牲者の中にはワグネルの幹部が含まれており、共同創始者である司令官のドミトリー・ウトキン氏も犠牲になりました。
エフゲニー・プリゴジン氏は墜落の約2ヶ月前、ロシア軍に対して反乱を起こしています。しかし、ロシア政府との合意を受けて前進は中断されました。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ワグネルの行動は「わが国民を後ろから刺す」「裏切り」と避難していたため、「治安当局が今回の墜落に関与しているのでは?」という憶測が飛び交っていました。
しかし、ロシア大統領府はこの墜落事故への関与を否定しています。米国防総省は「プリゴジン氏はおそらく殺された」と指摘していましたが、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、こうした噂を「完全なうそだ」と否定しています。
プーチン大統領は犠牲者と遺族に哀悼の意を述べており、エフゲニー・プリゴジン氏について「有能な人物」だったと語りました。
プリゴジン氏死亡によるワグネルの今後
エフゲニー・プリゴジン氏の死亡を受けて、ワグネルは形を変えながらも存続するという見方が出ています。米国の雑誌「タイム」によると、「新たなリーダーが誰になるかはまだ見えてこないものの、引き続き、ロシアの外交政策で重要な役割を担うだろう」と指摘しています。
一方、BBCは「ワグネルは単独の人物ではなく、さまざまな部門から成り立っており、別の名前になっても存続するだろう」との見解を示しました。
受刑者を大量に雇ったワグネルの残虐な戦闘により、ロシア側は5月にウクライナ東部の要衝バフムトを陥落させました。しかし、6月に武装反乱が発生した後、ワグネルの戦闘員はベラルーシへと移動、または正規軍に吸収されています。
結論として、エフゲニー・プリゴジン氏の死亡が戦局に直接的な影響を与えることはない、という見解が示されています。ネット上では、「多少の影響は避けられないだろう」「ロシア連邦の分裂や内部崩壊が起きるかも」などの意見が寄せられています。