静岡県の川勝平太知事は4月2日、自身の辞意を表明しました。午後6時から始まった会見で「職業差別は皆無です、ありません。職業に貴賤はないのが基本的な考え方です」と述べ、自らの発言が問題視されている現状に驚きを表しています。
さらに川勝平太知事は、「それぞれ仕事は違いますね。どれも大切なもので、しかもそれぞれの能力に応じて一生懸命仕事をされている」など、SNSの批判に対する意見を述べました。また、「さまざまな事情でさまざまな仕事に就かれている。全部必要なものですね、そこにこちらは尊い、こちらは卑しい、それは全くないというのが私の基本的な考え方です」と強調しました。
しかし、川勝平太知事は「6月の議会をもって、この職を辞そうと思っております」と自身の進退についても触れました。これらの発言は、4月1日に新規採用職員に対して行った訓示での職業差別とも受け取れる発言に起因しています。
ネット上では、「悪びれる事なく公の場で堂々と話されたようなので本心なんでしょう」「スラスラとこのような言葉が出るのは本質的に思想に問題がありすぎ」「あれは確実に職業差別発言」などの意見が寄せられています。
川勝平太知事の約20分にわたる訓示 職業差別発言の詳細
4月1日午後1時、静岡県庁で川勝平太知事は約20分にわたる訓示を行いました。危機管理や心構えについて述べ、その中で「皆さん優秀ですから、なかなかものが分かってくれない人がいるかもしれない。そういうときにですね、情理を尽くすってことが大切です」と語りました。
さらに続けて、「理屈ではですね、分かってても、あの腹にストンと落ちない場合があります。ですから、Heart to Heartで心からこうすると本当にいいというように言って差し上げると、ストンと落ちる場合がある」と語り、情と理、両方を尽くして信念を貫く重要性を強調しました。
その後、「実は静岡県というのを県庁というのはですね、別の言葉で言うとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的にその皆様方は、頭脳、知性の高い方たちです」と職業差別的な発言をしています。
この発言の翌日、川勝平太知事は突如として辞意を表明しました。「励ましの言葉がこんなことになって、何か問題発言があったかの如き状況になって本当に驚いてる」と、自身の発言について振り返りました。この一連の出来事は、言葉の影響力と受け取り方に大きな差があることを示しています。