石川県で震度7、能登半島地震で家屋倒壊や津波、火災が発生し死者48人に SNSで虚偽情報の拡散も
1日午後4時10分頃、石川県能登地方を震源とする地震があり、同県志賀町で震度7を観測。
七尾、輪島両市などで震度6強を観測したほか、新潟、富山県内など広い範囲で激しい揺れに見舞われました。
気象庁によると、震源の深さは16キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.6と推定され、この地震を「令和6年能登半島地震」と命名しました。
国内で震度7が観測されたのは、2018年9月の北海道胆振東部地震以来です。
今回の地震で、気象庁は1日、石川県に大津波警報、山形、新潟、富山、福井、石川、兵庫の各県に津波警報を発表。
石川県輪島市で1.2メートル以上、金沢市で0.9メートル、酒田市と富山市で0.8メートルの津波が確認され、珠洲市(すずし)では津波で建物が流されました。
なお、津波警報、注意報については2日午前10時までに全て解除されています。
また、2日午後3時半時点で、石川県内では珠洲市20人、輪島市19人、七尾市5人など少なくとも48人の死亡を確認。
家屋など建物の倒壊も発生しており、取り残された人も多数いるとみられてます。
政府は2日午前に、岸田首相をトップとする非常災害対策本部会議を開き、被災対応を協議。
建物の倒壊などによる被害者を一刻も早く救出するため、自衛隊や警察の広域緊急援助隊、消防の緊急消防援助隊などに、救命、救助活動に全力を尽くすよう指示しました。
海路を通じた物資の輸送も、今後本格化させていきます。
岸田首相が「悪質な虚偽情報の流布は許されない」と強調
岸田文雄首相は、2日午前、能登半島地震に関する非常災害対策本部会議後に会見を開き、
「被害状況などについての悪質な虚偽情報の流布は決して許されるものではありません。こうした行為は厳に謹んでいただきますようよろしくお願いを申し上げます」
と述べました。
X(旧:Twitter)には、能登半島地震発生以降、被害の様子とされる動画や画像など多くの投稿が見られます。
しかし、今回の地震による被害とは異なる偽の情報などが複数投稿されていて、なかには、東日本大震災の津波の動画を今回の被害として投稿したものもあります。
災害時は多くの人が情報を求めていることもあり、虚偽の情報が拡散しやすい状態です。
間違った情報の拡散により、救助活動が妨げられて命に関わる事態になる恐れもあります。
個人で情報を発信、または拡散する際は、政府や被災地域の自治体のSNSなど信頼できる情報源で情報の真偽を確かめるなど、冷静な対応をするように呼び掛けています。