国土交通省は22日、全国2万6,000地点を対象とした2023年1月1日時点の公示地価を発表しました。公示地価は住宅地・商業地のいずれも2年連続で上昇し、全用途の全国平均は前年に比べて1.6%上昇しています。
上昇地点は調査対象の全国2万6,000地点のうち、約60%にあたる1万4,849地点に達しました。商業地は全国で1.8%上昇しており、東京23区では千代田、中央、港の都心3区が3年ぶりにプラス。それぞれ2.1%、2.1%、2.8%上がっています。
東京、大阪、名古屋の三大都市圏も2.9%上昇しました。コロナ禍からの経済社会活動の正常化が進み、国内外の観光客が戻りつつあります。それに伴い、ホテルや飲食店など商業地の需要拡大に期待が高まっています。
一方、住宅地は全国で1.4%上昇しました。コロナ禍の影響でテレワークが浸透するなか、都市部でマンション価格が高騰しています。大型再開発や交通インフラの整備が進む札幌、仙台、広島、福岡の地方4市でも上昇率が拡大。
地方4市では全用途平均で8.5%上がっており、地方4市以外にも、プロ野球の新球場開業で人気上昇中の北海道北広島市など、4市の周辺も上昇傾向にあります。4市を除く地方圏は、住宅地が28年ぶりにプラスとなりました。
なお、全国で上昇率が最も高かったのは北海道北広島市で、商業地で28.4%、住宅地で30%、前年度を上回りました。
公示地価が最も高い場所|住宅地・商業地
多くの地域で公示地価が上昇しましたが、最も公示地価が高い場所は一体どこなのでしょうか?本項では、公示地価が最も高い場所を住宅地と商業地に分けて紹介します。
【公示地価が最も高い住宅地】
順位 | 標準値の住所 | 令和5年公示価格 |
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1位 | 東京都港区赤坂1丁目1424番1 | 512万円 |
2位 | 東京都千代田区六番町6番1外 | 428万円 |
3位 | 東京都港区白金台3丁目55番4外 | 399万円 |
4位 | 東京都港区南麻布4丁目12番1 | 375万円 |
5位 | 東京都港区南麻布1丁目35番1外 | 339万円 |
【公示地価が最も高い商業地】
順位 | 標準値の住所 | 令和5年公示価格 |
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1位 | 東京都中央区銀座4丁目2番4(山野楽器銀座本店) | 5,380万円 |
2位 | 東京都中央区銀座5丁目103番16(対鶴館ビル) | 4,600万円 |
3位 | 東京都中央区銀座2丁目2番19外(明治屋銀座ビル) | 3,950万円 |
4位 | 東京都中央区銀座7丁目1番2外(ZARA) | 3,860万円 |
5位 | 東京都千代田区丸の内2丁目2番1外(丸の内ビルディング) | 3,670万円 |