ソフトバンクグループがアリババ株を大半売却 約9,600億円の調達

孫 正義氏が率いるソフトバンクグループが、中国のIT大手アリババ・グループ・ホールディングの株式の大半を売却する方針であることを、英国メディアのフィナンシャル・タイムズ(FT)が12日に報じました。FTの分析によれば、ソフトバンクグループが保有するアリババ株の比率を、最終的に約15%から3.8%まで低下させる見込みです。

同紙によると、ソフトバンクグループは今年に入り、前払先渡し契約を通じて約72億ドル相当(約9,600億円)のアリババ株を売却し、資金を調達しているとのことです。かつては約30%のアリババ株を保有していたソフトバンクグループですが、このまま株式の売却が続けば3.8%まで低下するとされています。

ソフトバンクグループはFTに対し、「アリババ株売却は事業環境を巡る不透明感の高まりに対処する守勢へのシフトを反映したもの」と説明し、詳細については5月の四半期決算発表で明らかにすると述べています。

なお、ソフトバンクグループは2022年、アリババ株の保有比率を23.7%から14.6%に引き下げ、約340億ドルの利益を計上するなど、アリババ株を積極的に売却する動きを見せています。アリババの株価は2020年終盤に付けた高値より、現在では3分の2以上下落しています。

ピクテ・アセット・マネジメントのアジア特殊事情担当責任者であるジョン・ウィザール氏は、「(ソフトバンクが)益の出る保有株を収益化する必要があるという考えをこれまで明確に示してきた」と指摘しました。また、ソフトバンクグループがアリババ株の売却ペースを緩めると一部の人は考えていたのかもしれない、という旨も述べています。

ネット上では、「今年のソフトバンクグループの減益を見れば売却は予想できた」「アリババに見切りをつけるのは良いタイミングだと思う」などの意見が寄せられています。

ソフトバンクグループとアリババグループ

株式売却で騒ぎとなったソフトバンクグループとアリババグループは、どちらも世界的な大手IT企業です。ソフトバンクグループは、日本を代表する起業家の孫 正義氏が設立した巨大企業です。

一方でアリババグループは、小売事業やデジタルメディア、イノベーション新規事業など、さまざまなビジネスを手掛けています。中国企業のなかでも世界的に有名で、売上・株価ともに高水準を保っています。

しかし、アリババグループの株価は1月30日の香港市場で、約3ヶ月ぶりの大幅下落を記録しました。その週では9.1%も下落し、時価総額280億ドル(約3兆6,500億円)が失われました。

今回ソフトバンクグループがアリババ株の売却を加速させたのは、「この影響があるのでは?」という声もあがっています。今後の株式売却の動きに注目が集まります。

関連記事

コメントは利用できません。

最近のおすすめ記事

  1. 中東情勢悪化で日本の原油輸入が急減、3〜5月は前年比47%減の見通し
    米国とイランの軍事衝突から3カ月が経過し、日本のエネルギー安全保障の脆弱性が浮き彫りに。米国の軍事攻…
  2. AI設計の「万能ワクチン」ケンブリッジ大学が初の臨床試験 未知の変異株にも備え
    AI設計の万能型ワクチンが、ウイルスとの競争の新たな一手に浮上。英ケンブリッジ大学と同大学発ベンチャ…
  3. 記者会見
    日本銀行は6月10日、植田和男総裁が肝嚢胞感染症の治療のため、9日から検査入院したと発表。入院期間は…

おすすめ記事

  1. 法務省

    2025-11-24

    「街・夢・みらい-まなびでつながる更生保護シンポジウム」グランドフィナーレが開催。“まなび”が広げる共生の力

    全国5都市を巡って開催された「街・夢・みらい -まなびでつながる更生保護シンポジウム-」。自治体や企…
  2. 青森刑務所で受刑者に講話を行った受刑者等専用の求人誌「Chance!!」編集長・三宅晶子氏

    2024-2-6

    受刑者等専用の求人誌「Chance!!」編集長・三宅晶子氏が青森刑務所で受刑者へ伝えた想い

    三宅晶子氏(株式会社ヒューマン・コメディの代表取締役)は、日本初の受刑者等専用求人誌「Chance!…
  3. 2024-12-25

    日本最大規模の刑務所イベント、2024年全国矯正展をレポート!再犯防止を支える人たち〜職業訓練と就労支援〜

    年に一度開催される法務省主催の全国矯正展(全国刑務所作業製品展示即売会)。第64回となる2024年は…

2025年度矯正展まとめ

2024年に開催された全国矯正展の様子

【結果】コンテスト

【結果発表】ライティングコンテスト企画2025年9-10月(大阪・関西万博 第4回)

アーカイブ

ページ上部へ戻る