司法試験のデジタル化が進行中で、2026年からは筆記方式からパソコンでの受験方式に変わることが明らかとなりました。この1件について、齋藤法務大臣は「実現に向けた取り組みを進めたい」と述べ、デジタル化を推進する方針を示しました。
さらに2025年からは出願手続きのオンライン化と、手数料のキャッシュレス化も行われる予定です。法務省によると、国家資格試験では先駆的な取り組みであり、新たな試験方式は自宅ではなく、試験会場で用意されたパソコンを用いて行われるとのことです。
齋藤法務大臣は「研究の余地がまだあるので、しっかり調査・研究していきたい」との意向を示しました。ネット上では、「ふだん使う日本語入力と違ったら苦戦しそう」「パソコン画面ではやりにくいと思う」「パソコン入力の速さのトレーニングが必要になるのかな」など、ネガティブな反応が多い印象です。司法試験の進化に今後も目が離せません。
フィンランドでは大学入試がデジタル化されている
新型コロナウイルス感染症の影響で、以前、大学の入学試験の形態について問題が浮上しました。具体的には、三密を避けることが難しい入学試験で、大勢の受験生が一箇所に集まることに対する懸念が高まっていたのです。
パソコンを活用したオンライン授業の導入に成功している大学からは、同様のデジタル技術を利用した入学試験の可能性が提唱されています。しかし、すべての大学が賛同しているわけではなく、慶応義塾大学教授の土居丈朗氏は「受験生を外界から遮断して他人の助けを借りられないようにして、本人の能力を問うことができる」とし、「廉価で安定して実施できる」というペーパーテストの優位性を強調していました。
一方で、ヨーロッパ北部の国フィンランドでは、2019年から大学入学資格試験が全面的にデジタル化されています。この試験は毎年約4万人の高校生が受け、大学進学に必要な試験であることから、日本の大学入試センター試験や大学入学共通テストに該当します。
さらにフィンランドの大学入学資格試験は、デジタル化された試験で記述式問題が含まれているのも特徴です。その採点システムと問題形式は、現在日本で検討中の記述式問題の導入において参考になるかもしれません。
このように一部の国・地域では、大学入試のデジタル化を図っています。日本の大学でのデジタル化にも期待したいところです。