全米映画俳優組合は14日、映画業界に大きな影響を与えるストライキを開始しました。このストライキの影響は深刻で、作品への出演や宣伝活動が全面的に制約されており、その結果、一部で新作公開イベントが中止になったり、来年公開予定の新作映画の撮影が取り止めになったりなど、映画業界全体に影響を与えています。
具体的には、新作ドラマ『スペシャル・オプス・ライオネス』の出演者がレッドカーペットに登場するイベントがロサンゼルスで予定されていましたが、このストライキが影響して中止に。このイベントでは、ゾーイ・サルダナ氏やニコール・キッドマン氏などが出演する予定でした。
また、5月から続いている全米脚本家組合のストライキに俳優組合が加わったことで、影響がさらに拡大しています。予定されていた『ミッション・インポッシブル』シリーズの続編、『デッドプール3』、『グラディエーター2』の撮影は中止に追い込まれました。映画業界全体が、今後どう動くのかに注目が集まります。
ネット上では、「このストライキにより映画の制作が遅れそうで嫌だ」「アメリカって思い立ったらこうして行動に移せるから凄いな」「本当にAIだけが原因だろうか」などの意見があがっています。
ハリウッド俳優のストライキはなぜ起こっている?
全米映画俳優組合の大規模ストライキにより、映画業界全体が大きく揺れています。数千人にも上る俳優たちが一丸となり、公正な利益分配と労働条件の改善などを求めて立ち上がりました。このストライキは年末まで続くとの予測もあり、映画業界にとって重大な問題になっています。
ストライキが起こっている理由は主に2つです。1つ目は、映画業界で広がりつつあるAI技術からの保護強化。2つ目は、映画やテレビのビジネスモデルが劇的に変わる中での、動画配信による作品使用報酬の引き上げという問題です。
俳優労組「映画俳優組合-アメリカ・テレビ・ラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)」によるストライキは14日から始まり、このストライキにはジェイソン・サデイキス氏やスーザン・サランドン氏といった著名な俳優たちが参加しています。
5月から始まった脚本家労組「アメリカ脚本家組合(WGA)」によるストライキも続いています。そして驚くべきは、俳優と脚本家のストライキが同時に行われるのは、1960年以来となる63年ぶりということです。このストライキが続けば、現在制作中の主要映画作品に影響が出る可能性があると懸念されています。