
米国防総省の当局者は、これまでUFO(未確認飛行物体)とされていたものは、太陽系にやってきたエイリアンが地球を偵察するために母船から放出した探査機の可能性があると発表しました。
米国防総省が7日に公表した「未確認飛行物体に対する物理的制約」という研究論文の初稿では、「人工恒星間物体(恒星などに束縛されずに移動する人工的な物体)は、地球への接近通過中に多くの小型探査機を放出する母船である可能性がある」と、エイリアンの母船の存在を指摘し、その仕組みを説明しています。仕組みの想定は以下の通りです。
- 母船が地球と太陽の2分の1以内の距離を通過するときに無数の小さな探査機を放出
- 放出された探査機は地球やそのほかの天体を調査している
- それらの調査方法はNASAが未知の惑星を探るときに行うものと同じである
- 探査機は太陽の引力か独自の操作能力によって母船から分離される
- 探査機が出す噴霧は既存の調査望遠鏡では太陽光の反射を捉えられない
- したがって天文学者はその存在に気付かない
この研究論文の初稿は、国防総省の全領域異常解決局(AARO)のショーン・カークパトリック局長と、ハーバード大学天文学部のエイブラム・ローブ学部長がまとめたものです。
論文では実例として「オウムアムア(偵察者)」を挙げている
この論文では、実例として2017年10月ハワイで発見された「オウムアムア(Oumuamua)」という天体を挙げています。オウムアムアは2017年に、地球のすぐ近くを通過しました。しかし、その起源や正体は謎に包まれたままであり、多くの科学者たちを困惑させました。
オウムアムアの正体にはさまざまな説があります。ある研究者は「エイリアンの宇宙船」だと主張しており、その一方で「小惑星もしくは恒星間の彗星」と考える研究者もいます。
この天体は葉巻型で、かつ彗星のように尾を引かず太陽系を移動しているため人工的だと考えられ、ハワイ語で「偵察者」という意味でもある「オウムアムア」という名称がつけられました。
このオウムアムアの存在と今回発表された論文により、「UFOは探査機であり母船は存在する」という可能性が高くなりました。今後、UFOをめぐった議論がさらに加速すると予想されています。
なお、ネット上では「これでUFOや宇宙人の可能性がさらに高くなった」「むしろ宇宙人がいないほうが不自然じゃない?」「馬鹿らしい。夢はあるけど実際いないと思う」など、さまざまな意見が寄せられています。