ホンダとGMが2026年に無人タクシーサービスを開始 対面で6人乗車が可能

ホンダは米国のゼネラル・モーターズ(GM)と共同で、2026年より日本での無人タクシーサービスを開始すると発表しました。この発表は、近年のタクシー業界の課題を背景に持ち上がっています。

タクシー業界では過去4年で運転手が2割超減少し、法人タクシーの運転手数は2023年3月時点で20万9,000人となりました。この数値は、2019年同月と比べて77%に留まります。

その原因として、運転手の平均年齢が58.3歳と高齢化している点が挙げられます。これはバス運転手の53.4歳や、鉄道の運転士の41.3歳と比較しても高い数値です。

新型コロナウイルスが収束の兆しを見せる中、外国人観光客の増加やビジネスの往来が活発になっており、運転手の確保が最近の課題となっています。タクシー大手、国際自動車(東京・港)の松本良一常務は「人手不足が深刻な地方で本領を発揮すると期待している」と、無人タクシーサービスへの期待を表明しました。

ただ、タクシー車両を使った無人運転の実験はまだ少なく、今後は実用化に向けて環境・技術整備が課題となります。新宿区において、大成建設やティアフォー(名古屋市)が無人運転の試験を展開していますが、その取り組みはまだ初期の段階です。

無人タクシーサービスは「レベル4」に対応 対面で6人乗車

ホンダとGM、GM子会社の3社で2024年前半に合弁会社を設立し、2026年から都内を中心に無人タクシーサービスを展開する予定です。特定条件下で運転を完全自動化する「レベル4」に対応し、公道でサービスが実用化すれば日本初の試みとなります。

自動運転の技術レベルは、補助的な「レベル1」から完全自動の「レベル5」までの5段階に分けられます。レベル1や2では運転手が主体で、レベル3以上はシステムが中心となります。

日本では2023年4月に、「レベル4」の公道走行が許可されました。このレベルでは、安全運行や事故時の対応のため、「特定自動運行主任者」という監視役を配置する必要があり、システムが運転を代替する「レベル5」に比べて制約が多くなります。

今回発表された無人タクシーサービスについては、ドライバーが同乗せずに運転を自動化する「レベル4」に対応するとのことです。自動運転車両「クルーズ・オリジン」が採用され、運転席が不要なため対面で6人が乗車できます。

ホンダの三部敏宏社長は「初期投資は大きいが、収益性は十分にあると考えている」と述べた上で、「日本はタクシーの乗員不足の問題もある。(新たなサービスは)モビリティサービスとして貢献できる」と語りました。

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